私は、手漉きの紙でできた小さな手帳を持っています。
それには、特に心に強く残った体験やインスピレーション、見た夢などが書きとめてあります。
昨日、何となく開いて読んでいたら、
すっかり忘れていた夢の話がイラストつきで出てきました。
『 2009.5.6
虹の蛇の夢
最初、円形で二重になった虹が、いくつも横につながって空に浮かんでいた。
しばらくすると、互い違いに上半分と下半分が消えてつながり、
まるで蛇のうねるような形になった。
私は、5,6歳の小さな女の子と一緒にそれを見ていた。』
・・・・これだけです。コメントも何もありません。
いったいこの夢は何を示しているのでしょうか?
ところで、虹と蛇って深いつながりがあるような気がして、インターネットで検索してみると、
出ました!
虹蛇(にじへび、こうだ)という言葉が実際にあるのですね。
北アメリカや中国、アフリカ、オーストラリアのアボリジニなど、
世界の広範囲にわたって虹蛇の伝説があるようです。
アボリジニに伝わるレインボー・サーペント(虹の大蛇)の伝説によると、
それは創造や天候を司る偉大な虹の精霊であり、世界の始まりの頃、
レインボー・サーペントが地を這った跡が河になり、
とぐろを巻いて休んだところが湖になったのだそうです。
また、中国の漢字の虹は虫偏と工からなっていますが、
工は天地をつなぐ形を表し、虫は竜の眷属の意で、
即ち、天と地をつなぐ巨大なヘビが虹だというわけです。
虹蛇は竜の仲間ですから、当然、竜神→雨とイメージはつながってくるのです。
世界のかけ離れた地域で、虹が同じように認識されていたなんて、何だか不思議ですね。
ユングのアーキタイプ(原型)のように、人類には形象に関しても、
私の見た夢も、もしかしたら虹のアーキタイプとしての虹蛇だったのかもしれません。
それにしても、虹を大空に現れる七色に輝く美しい巨大なヘビである、
と考えていた古代の人々は、何と豊かな想像力を持っていたのでしょう。
いえいえ、大昔にはシャーマニックな感性を持った人たちがたくさんいて、
本当にそんな生き物が空に見えていたのかもしれません。
現代の私たちは、物質文明と引き換えに、
そういった世界を失ってしまったようですが・・・・。