虹の足元

tamisan

2011年08月31日 12:08


 虹の足元には、宝の壷が埋まっている・・・・。

 そんな言い伝えを皆さん聞いたことがおありだと思います。
 平安時代には、虹の立ったところに市を立てたそうです。

 虹を見たときって、誰でも幸せで清々しい気持ちになって、
 ヨッシ、今日はついてるぞ!と思えるものです。
 平安時代の人も、そんな虹の立った所で商いすれば、
 きっと商売もうまくいくと考えたのでしょうね。
 でも、誰かの目撃情報を頼りに、気まぐれな虹に振り回されていたのかなぁ・・・。
 そんな姿を想像すると、なんだかおかしくなってきます。

 でも虹の足元って、そんなにはっきり見ることができるものなんでしょうか?
 私も虹を見たことは多々あれど、その足はいつも地のはるか上でぼやけているか、
 風景の中に隠れているかでした。
 実際にそれを見るまでは、虹の足は私にとって幽霊の足みたいなものでした。
 (一般的には直接地面に接することなく、ぼやけている。
 なかには、実際に足のあるものもいるという話は聞くが、私はまだ見たことがない。)

 ところが、去年のある夏の朝、浦添市内の海が見える丘の上から、
 念願の虹の足を見ることができたのです!
 その丘は高い崖になっていて、ずっと下まで森が続いています。
 その先はいくつかの丘に囲まれた盆地になっていて、住宅地が広がっています。
 その中のある民家の前の小さな空き地の草の上から、
 虹が大きく立ち上がっていたのです!

 まるで絵本の挿絵のような光景でした。
 もちろん遠く離れた高台から見ているので、
 地面の上何センチから足が出ているかまではわかりません。
 でも、そこまで下りて行って、「ここです!ここに宝の壷が埋まっています!」
 と自信を持って指させるくらいはっきりと見えていたのです。


 一昨日の朝、雨が降っていたので傘をさしてウォーキングに出かけました。
 なんとなく気が向いて,その丘まで登ってみました。
 雨も小止みになり、もしかして又あの場所で虹の足が見れないかな、
 と期待しながらしばらく下を眺めていました。

 あきらめてもう帰ろうかと、ふと左上のほうに目をやると、
 白い雲をバックに空高く虹が架かっているではありませんか!
 そしてその虹のアーチをなぞっていくと、途中から消えてはいるものの、
 その着地点は、以前に見たあの場所のあたりです!

 もしかしたら、そこは虹の立ちやすい条件が整っている場所なのかもしれません。
 逆に言えば、条件さえそろえば同じところに虹が立つ、ということになります。
 そうなると、その場所が市場として定着していくということもあり得るのでは・・・・。
 ん~、これって虹と市に関する民俗学の新説?)


 あの土地を買って住んだら、
 朝起きて窓を開けると、庭の芝生から虹の足が天に向かって生えている・・・・、
 な~んてことが起こるのでしょうか?

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